2014年7月19日土曜日

過ぎたるは猶及ばざるが如し




こんばんは


以前、母が入院した、と書きました。


その母について、


少し考え直さなければいけないことが出てきました。


ここで書くことではないのでしょうが、お許しください。




母は心臓の冠動脈にカテーテルを入れる手術をしたのですが、


本人に自覚症状はほとんどないまま、


異常を見つけていただき、手術となりました。


当初、私たち家族も驚き、今まで健康だった母が手術をするほど


体調を壊していたとは思いもよらず、


一気に家庭内の雰囲気が変わりました。 


現在、手術からそろそろ二か月になります。


母は元気に暮らしていますが、


年齢のせいか疲れやすいようです。


それは仕方のない事ですし、私も母が疲れやすいことに関して、


特に何も思うこともありませんでした。


ただ、術後ということや、


すべての動脈硬化にカテーテル処置ができなかったことなどが、


とても気になり、


母には大事を取るようにかなりきつく言ってきました。


母もすっかりその気になってきました。


しかし、それが間違いだったのかもしれない、


と思い始めているのです。




母はもちろん、大きな手術を受けたのですし、


今でも動脈硬化は残っているのですから、大事にして、


食事にも気を使ってもらいたい、と思っています。


しかし、母に出来ることを私が代わりにすべて行うというのは、


もしかしたら母にとって良い事ではなかったのかもしれない、


と思うのです。


カテーテルを入れてから、以前よりも調子は良くなったわけですし、


いつまでも病人扱いするよりも、


もう、治ったね、良かったね。


と言ってあげた方が良かったのではないか、


と思い始めています。




私がこのような考えに至った理由は、


まず、母が病気の再発を異常に恐れている事です。


私のようながさつな人間が、カロリーや塩分を気にして料理を作っているのを見て、少し怖くなったようで、口に入れるものに神経質になってしまいました。


食べ物に気をつけるのは良いのですが、最近は私のせいで思ったように食べられない、食べさせてもらえない、と言うようになり、相当ストレスがたまっているように思えます。


二つ目は、母が何もしなくなってしまったことです。


病気の事を考えて何もしなくなってしまい、私たちに指示をするようになりました。


私たちも母の指示に従って出来ることなら良いのですが、ある程度私たちのやり方や意見もあり、母はそれが気に入らないと言うようになりました。


もちろん、子供が親に従えば済む話ではあるのですが、母は自分で出来ることを自分でやらなくなってしまったからこのような事態が起こるのではないか、と思うのです。


母は元気です。
もちろん、食事には気をつけなければいけませんが、それ以上何も指示はされておらず、お医者さんも何をしても大丈夫ですよ、とおっしゃっています。


それなのに、私たちが過剰に心配して、


あなたの病気はとても悪いんですよ。


と、母に強い印象を与えてしまったのではないか、


反省をし始めました。


最近は母に対して何も言わないようにしていて、


夕ご飯のカロリー計算だけはしていますが、


それ以上口を出していません。


しかし、この二か月で母が自分自身の病気に対する思い込みはかなり強くなり、そう簡単には変えられそうにありません。


私は、母がこんな人だとは思いませんでした。


でも、人は病気になると、今までに無かった自分が出てくるのだろうし、それは誰でも同じであり、自分でも気が付かないうちにそうなるのだろう、と思います。


しかし、最初の私たち家族の対処がもう少し違っていたら、


母ももっと前向きに病気と向き合うことが出来たのではないか、


そう思うと私の対処の仕方が悪かったのではないかと思えて、


ここ数日ずっと考えています。




ある方などは、別で暮らしているお母さんが具合が悪くなっても、


ちょっと実家に立ち寄って、洗物や掃除をした程度で、


特別なことは何にもぜずに、さっさと帰ってしまい、


それ以後も特に顔すら出さないそうです。


最初にこのお話を聞いたときは、ちょっと冷たいのでは?


と思いましたが、今思うと、


お母さんが娘さんをあてにして、どんどん弱っていく、


ということは絶対にないだろうな、と思いますし、


何よりも、夫婦で何とかしよう。という気持ちになると思うのです。


我が家の場合、今回の母の件では、


うちの父はかなり逃げている様子でした。


私たち娘がいるから、何とかしてくれる、という感じで、


父は母の事についてほとんど何もせず、病院にもいかず、


私の報告を聞くだけでした。


興味が無いというわけではなかったと思いますが、


何よりも、自分がなんとかしなくては、


という気持ちが無かったように思います。


お見舞いにもほとんど行きませんでした。


男性の心理は分かりませんが、


父のこのような態度一つを取っても、


私の対処が過ぎていたために、


父が何もしなくなったのではないか、そう思えて仕方ありません。


どんなことでも、


過ぎたるは猶及ばざるが如し



なのでしょうね。


今、反省しているのですが、


もうそう簡単には変わりそうにありません。


このまま、実家に住み続けて、


両親を看取るだけの生活にしては、 あまりにも先が長すぎます。


うちの両親はそこまでではないはずです。


しかし、今の雰囲気では、家を出ることも、仕事をすることも、


かなり難しいことに思えます。


もちろん、仕事に関しては


時期が来たら多少強引にでも押し通すつもりでいますが、


実家を離れられないのではないか、不安です。


長い話になってしまいましたが、


世間のみなさんはどうしているのでしょうか。


過剰に両親を大事にするのも考え物なのか、


ある程度のところで、適当に対処するべきなのか、


掃除をしながらいつも考えてしまいます。






のん
 

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